- 日本形成外科学会 認定専門医
- 日本美容外科学会(JSAPS) 正会員
- 2016年 スキンリファインクリニック吉祥寺院院長 勤務
- 2021年 東京美容外科 銀座院院長 勤務
- 2024年 GLAMRULE CLINIC 銀座院 院長
一度垂れた胸は、年齢を重ねた体では自然に元に戻ることはありません。それでも、見た目を整える工夫や、形をしっかり取り戻す方法は存在します。
この記事では、50代の胸の変化にどう向き合い、どう解決できるのかを具体的に解説します。
閉経を迎える50代では、女性ホルモンのひとつ「エストロゲン」の分泌が急激に低下します。
このホルモンは乳腺の発達や皮膚の弾力を保つ働きがあり、減少すると乳腺は萎縮して脂肪組織に置き換わっていきます。
これにより胸のハリが失われ、全体的にボリュームダウンして垂れやすくなるのです。つまり、ホルモンバランスの変化が胸の構造自体を変えてしまうため、自然回復は期待できません。
クーパー靱帯は胸の中に張り巡らされた“バストを支えるコラーゲンの束”です。
この靱帯は筋肉ではないため、一度伸びたり切れたりすると元には戻りません。重力や揺れの負担を受け続けることで、50代ではかなりのダメージが蓄積していることが多く、「何もしなくても垂れる」のはこの構造の変化が原因です。
胸の土台となる大胸筋は、加齢とともに筋力が低下します。
特に女性は上半身の筋肉量がもともと少なく、運動習慣がないまま50代に突入すると、胸の位置を引き上げていた力が失われます。これにより、胸の下垂が進みます。
皮膚はコラーゲンとエラスチンという弾力成分で構成されていますが、加齢と紫外線ダメージによりこれらの成分が減少すると、皮膚自体が伸びやすく、たるみやすくなります。
特にデコルテ~胸は薄く乾燥しやすいため、老化が目立ちやすい部位です。
猫背などの悪い姿勢は胸を下に引っ張る力を常にかけており、これが長年続くと靱帯や皮膚に負担が蓄積されます。
また、ノーブラやサイズの合わないブラは重力から胸を守ることができず、たるみを加速させる要因になります。
結論から言うと、セルフケアによって「胸の位置を少し高く見せる」「見た目の印象を改善する」ことは可能ですが、失われた乳腺のボリュームや伸びたクーパー靱帯、皮膚の弾力を根本的に修復することはできません。
胸そのものは筋肉ではありませんが、その下の「大胸筋」を鍛えることで、胸全体の支えがしっかりします。
膝ついた状態での腕立て伏せ、両手を胸の前で合わせて合掌し押し合うことで大胸筋を刺激できます。
これらは継続することで、胸の位置を引き上げるような筋肉のハリが出てきます。
血流を良くすることで、皮膚やクーパー靱帯への栄養供給がスムーズになり、ハリを保ちやすくなります。
ただし、強く揉むと逆に靱帯を傷める恐れがあるため、脇から内側に向けて優しくなでるようなマッサージがおすすめです。
肩甲骨や胸周りのストレッチ(たとえば肩甲骨回しや腕を大きく回す運動)も血流とリンパの流れを促進し、バスト周辺の老廃物排出を助けます。
ブラジャーは「胸の形を保つサポーター」として非常に重要です。
以下の点に注意しましょう
クーパー靱帯は一度伸びたら元に戻らないため、“これ以上悪化させない”ことが重要です。
日々の積み重ねで肌の質感や胸の印象は確実に変わります。
セルフケアによって大胸筋の筋力を高めたり血流を改善したりすることは、見た目の印象をよくしたり予防になったりします。しかし、伸び切ったクーパー靱帯は自己修復できず、萎縮した乳腺や弾力を失った皮膚も自然には再生しません。
つまり、たとえ努力を重ねても「若いころの胸」を完全に取り戻す力は、残念ながらセルフケアにはありません。医学的に形状を整えたい場合は、手術的なアプローチが必要です。
シリコンバッグは皮膚と靱帯が持つ限界を補い、胸を理想的な位置まで持ち上げることが可能です。形状にメリハリが出て、安定したボリューム感を出すことができます。
バッグは一つのインプラントとして操作可能です。不都合が生じた際には比較的簡単に除去でき、その後のフォローも柔軟に行えます。
脂肪注入は自然ですが、注入脂肪が定着せずシコリや石灰化になることがあります。一方、シリコンバッグではそのリスクが低く、管理しやすいという利点があります。
近年のシリコンインプラントは高品質な材料と手術技術の進歩によってリーク率や合併症が減少し、FDAなどの規制当局も安全性向上を認めています。
↑実際の当院の症例
かつては豊胸といえば若い世代のものというイメージが強くありましたが、近年では50代で施術を受ける女性が着実に増えています。
加齢による下垂やボリュームダウンが気になりはじめた頃、「これ以上崩れる前に整えておきたい」「水着や下着をもう一度楽しみたい」といった動機でカウンセリングを受けるケースが多く見られます。
グラムルールクリニックは、形成外科専門医による豊胸術に特化した体制が整っており、50代以降の症例も多数取り扱ってきた実績があります。
スタッフはすべて女性で構成されており、担当医も女医のみです。女性にしか分からない胸の悩みも何でもご相談いただけます。LINE相談や無料カウンセリングがありますので、お気軽にご相談ください。