- 日本形成外科学会 認定専門医
- 日本美容外科学会(JSAPS) 正会員
- 2016年 スキンリファインクリニック吉祥寺院院長 勤務
- 2021年 東京美容外科 銀座院院長 勤務
- 2024年 GLAMRULE CLINIC 銀座院 院長
脂肪注入による豊胸手術を受けた後、「お酒はいつから飲んでいいの?」と気になる方は多いのではないでしょうか。
術後は体が回復し、脂肪が新しい環境に適応する大切な時期。そこでの飲酒は、腫れや内出血の悪化、脂肪定着率の低下など、思わぬ影響を及ぼすことがあります。
脂肪注入による豊胸手術直後は、体内で移植された脂肪が新しい血管とつながる大事な時期です。
アルコールは血流を急激に促進する作用があり、その結果、腫れや内出血が悪化したり、傷口の治りが遅くなる可能性があります。
さらに、飲酒によって免疫力が一時的に下がることで、感染リスクも高まります。
アルコールは利尿作用によって体内の水分や栄養素を奪い、脂肪細胞が定着する環境を悪化させることがあります。
脂肪は生着までに酸素や栄養を必要とするため、この時期の飲酒は定着率を下げる要因になり得ます。
この期間は手術部位の腫れや炎症がピークになりやすく、飲酒によって症状が長引くリスクが高まります。抗生剤や鎮痛薬を服用している場合、アルコールと併用すると薬効が下がる、または副作用が強く出る可能性もあります。
2週間を過ぎると回復が進み、軽度の飲酒を許可されることもあります。ただし、顔や胸の腫れが残っている場合や、内出血が完全に引いていない場合は、さらに控えることが望ましいです。再開する場合は、少量から始め、体調の変化を確認しながらにしましょう。
術後1ヶ月を過ぎると、多くのケースで日常生活への制限が緩和されます。ただし、脂肪定着は3ヶ月ほどかけて進むため、この間は大量飲酒や連日の飲酒は避けるのが無難です。
アルコールは抗生剤の作用を妨げることがあり、場合によっては吐き気や頭痛、発疹などの副作用を引き起こすことがあります。服薬期間中は必ず禁酒を守る必要があります。
血管拡張作用によって患部に余計な血液が集まり、むくみや腫れが長引くことがあります。また、内出血が広がると見た目の回復も遅れます。
禁酒とともに、栄養バランスの取れた食事や十分な睡眠、適度な水分補給が脂肪の生着に有効です。冷えや過度な運動も避け、体を温かく保つことが大切です。