- 日本形成外科学会 認定専門医
- 日本美容外科学会(JSAPS) 正会員
- 2016年 スキンリファインクリニック吉祥寺院院長 勤務
- 2021年 東京美容外科 銀座院院長 勤務
- 2024年 GLAMRULE CLINIC 銀座院 院長
豊胸手術を検討する多くの方が気にするのが、「手術後の痛みはいつが一番つらいのか」という点です。
術後の痛みは、シリコンバッグ、脂肪注入、ヒアルロン酸注入など術式によってピークの時期や強さが異なります。特に、ピークのタイミングや症状を事前に知っておくことで、術後の生活や仕事復帰の計画が立てやすくなります。
本記事では、豊胸手術後の痛みのピーク時期や特徴を術式別に解説し、さらに痛みを和らげる方法やピーク期間の過ごし方も詳しくご紹介します。
手術の種類にかかわらず術後2〜3日頃に痛みのピークが訪れます。ただし、術式や使用する麻酔の種類、体質によってピークのタイミングや痛みの感じ方は異なります。
痛みの種類も、筋肉を動かしたときにズキっとする鋭い痛みから、筋肉痛のような鈍い痛みまでさまざまです。術式ごとの特徴を知っておくことで、心構えや術後の生活準備がしやすくなります。
シリコンバッグを挿入する手術では、術後5〜6時間ほどで麻酔が切れ始め、痛みが強まります。翌日から2〜3日間は、胸の奥の筋肉が強く引っ張られるような筋肉痛様の痛みがピークに達します。
この間は、腕を上げる・起き上がるなどの日常的な動作でも痛みを感じやすいため、無理な動きは避けましょう。多くの場合、1週間ほどで痛みは軽減し、1ヶ月程度でほぼ消失します。
自分の脂肪を吸引し、胸に注入する方法では、吸引部と注入部の両方に症状が出ます。特に脂肪を吸引した太ももやお腹などは、術後2〜3日頃に筋肉痛のような鈍い痛みが最も強くなります。
吸引部の回復には1〜2週間かかることもあり、術後は長めの休養を計画するのがおすすめです。
バッグ挿入と脂肪注入を組み合わせたハイブリッド豊胸や、脂肪を精製して注入するコンデンスリッチ豊胸では、両方の術式のダウンタイムが重なるため注意が必要です。
胸の痛みは数日〜1週間ほどで落ち着く一方、吸引部は2〜3日をピークに1〜2週間ほど症状が続く場合があります。
注射でヒアルロン酸を注入する方法は、他の術式に比べて体への負担が軽く、痛みも比較的軽度です。術後2〜3日程度に軽い筋肉痛のような痛みを感じる場合がありますが、日常生活に支障をきたすほどではないことが多いです。
ダウンタイムも短く、1〜2週間ほどでほとんど気にならなくなります。
当院ではヒアルロン酸豊胸は実施していません。
痛みが強いピーク期間は、重い荷物を持つ・腕を大きく動かす・体をひねるなどの動作は避けるべきです。術前に高い場所の荷物を下ろしておく、前開きの衣服を準備しておくと、術後の生活が格段に楽になります。
医師から処方される鎮痛薬は、我慢せずに使用しましょう。
また、術式によっては冷却や圧迫、着圧ウェアの使用が有効ですが、脂肪注入豊胸ではマッサージや入浴のタイミングに注意が必要です。自己判断せず、必ず医師の指示に従いましょう。
豊胸方法 | 痛みピークのタイミング | 回復の目安 |
---|---|---|
シリコンバッグ挿入 | 術後5〜6時間後〜翌日~2〜3日 | 1週間で軽減、1ヶ月でほぼ消失 |
脂肪注入豊胸 | 術後2〜3日 | 吸引部の回復に1〜2週間程度、個人差あり |
ヒアルロン酸注入 | 術後2〜3日(軽度) | 約1〜2週間で回復 |
ハイブリッド豊胸 | 両方のピークが重なる | 吸引部は1〜2週間ほど、バストは数日〜1週間ほどで落ち着く |