- 日本形成外科学会 認定専門医
- 日本美容外科学会(JSAPS) 正会員
- 2016年 スキンリファインクリニック吉祥寺院院長 勤務
- 2021年 東京美容外科 銀座院院長 勤務
- 2024年 GLAMRULE CLINIC 銀座院 院長
「豊胸を受けたいけれど、何度も通院するのは難しい……」そんなお悩みを抱える方は少なくありません。
特に遠方からの受診や、仕事・家庭の都合で時間が限られている場合、施術後に何回通う必要があるのかは、施術選びの重要な判断材料になります。
本記事では、豊胸術後に必要とされる通院回数について、施術ごとの違いや通院の目的を明確に解説します。
脂肪注入とは、自身の脂肪を吸引・処理し、乳房に注入する方法です。
CRFとは、脂肪幹細胞を濃縮したコンデンスリッチファット(Concentrated Rich Fat)の略称であり、ピュアグラフトとは脂肪の不純物をフィルターで除去して注入する手法です。
これらの脂肪注入では、術後翌日〜3日後、1週間、1ヶ月後に1〜2回の通院が必要です。
術後経過の安定度や体質によっては、最低限の通院で済むこともありますが、術後経過を適切に評価するためには、最低でも1回は診察を受けることを推奨します。
シリコンバッグ豊胸とは、人工のシリコン製インプラントを胸部に挿入する方法です。
術後すぐの状態確認、1週間後の抜糸、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月後の経過観察と、少なくとも2〜4回の通院が想定されます。
この施術は確実なボリュームアップが可能な反面、体内に異物を入れることから感染や被膜拘縮(インプラント周囲が硬くなる反応)のリスクがあります。
これらの合併症を早期に発見・対処するためにも、通院は計画的に行う必要があります。
ハイブリッド豊胸とは、シリコンバッグと脂肪注入を併用する方法です。
術後、7日目(抜糸)、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月後と、少なくとも2~4回の通院が必要とされます。
二つの施術の特性を併せ持つため、通院スケジュールもそれぞれの要素を反映したものとなります。特に感染管理と脂肪の定着状況の確認のため、定期的な受診が求められます。
通院の主な目的は、術後合併症の早期発見とケアです。以下のような処置・確認が行われます。
ドレーン・固定材の交換、抜去 | 体内に溜まった血液や体液を排出するためのドレーンが設置される場合、その管理が必要です。 |
創傷の状態チェックと抜糸、ガーゼ交換、安全確認 | 傷口の治癒状況を確認し、必要に応じて抜糸や処置を行います。 |
内出血や腫れの経過観察、感染・しこりの早期対応 | 術後トラブルを未然に防ぐため、定期的な診察が推奨されます。 |
これらはすべて、長期的な仕上がりや安全性を左右する重要なポイントです。
遠方から豊胸施術を受けられる方は、通院がどの程度必要になるかを事前に確認しておくことが重要です。
一部のクリニックでは、対面での診察のみを前提としている場合があり、オンライン対応が行われていないケースもあります。こうした施設を選ぶと、交通費や時間の負担が大きくなる可能性があります。
一方で、当院では術後の経過確認について、オンライン診療や画像共有による遠隔フォローアップにも対応しています。
これにより、遠方にお住まいの方でも移動の負担を最小限に抑えながら、必要な医療管理を受けることが可能です。
ただし、シリコンバッグ豊胸については、抜糸の処置が対面で必要となるため、一定回数の通院は避けられません。
遠方から手術を検討されている方は、施術方法ごとの通院負担をあらかじめ比較検討し、スケジュールに無理のない計画を立てることが大切です。
ピュアグラフト脂肪注入では、術後1回の通院のみで済むケースも存在します。
ただし、すべての症例に適応できるわけではありません。
CRF豊胸では、1週間、1ヶ月後の1〜2回が標準的です。脂肪の定着率やしこり形成の有無を評価するために、術後の診察は重要です。
シリコンバッグを使用した豊胸では、皮膚を切開してインプラントを挿入するため、基本的に抜糸が必要です。抜糸は術後7日前後に行われるのが一般的であり、この時点で少なくとも一度は通院が必要です。