- 日本形成外科学会 認定専門医
- 日本美容外科学会(JSAPS) 正会員
- 2016年 スキンリファインクリニック吉祥寺院院長 勤務
- 2021年 東京美容外科 銀座院院長 勤務
- 2024年 GLAMRULE CLINIC 銀座院 院長
水光注射を受けた直後、「肌がボコボコになってしまった…」と鏡を見て驚いた経験はありませんか?
本記事では、水光注射後に見られる“ボコボコ”の正体が正常な反応なのか、それとも施術ミスによるトラブルなのかを説明していきます。
水光注射は、肌に潤いやハリをもたらす美容施術として人気を集めていますが、施術直後に「肌がボコボコして見える」と感じる人も少なくありません。初めて施術を受ける人にとっては、この状態が「失敗なのでは?」と不安を招く原因にもなります。
実際には、これは施術による正常な反応の一つであり、多くの場合は心配のいらない現象です。
水光注射では、ヒアルロン酸や美容成分を皮膚の浅い層(真皮)に均等に注入します。この際に現れる小さな盛り上がりが「皮内小丘疹」と呼ばれ、一時的に肌がでこぼこに見える要因となります。
この症状は、施術後数時間から数日程度で自然に吸収され、肌は徐々に滑らかな状態へと戻っていきます。
薬剤の粘度や種類によっては、特にボコつきが目立つこともありますが、多くの場合は翌日から数日で改善される傾向にあります。
つまり、水光注射に伴うボコボコは一過性の反応として捉えるべきであり、過度な心配は不要です。
原因 | 説明 |
---|---|
注入深度のミス | 浅すぎると効果不足、深すぎると内出血やしこりの原因になる |
注入ムラ・技術不足 | 一部だけが盛り上がり、不均一な仕上がりに |
薬剤の注入量が多すぎる | 吸収しきれずに長期間しこりとして残ることがある |
肌質やアレルギー体質 | 敏感な肌では炎症や腫れが目立ちやすい |
水光注射後の凹凸が極端に目立つ、もしくは長引く場合、いくつかの医療的な要因が考えられます。
最も大きな要素は、注入技術の差です。
施術では皮膚の厚さや状態に応じて、適切な深度や薬剤量を調整する必要がありますが、これが不適切だと膨らみが過剰になったり、内出血が発生したりすることがあります。
機械による注入と手打ちによる注入では、施術精度に差が生まれることがあります。
機器を用いることで注入ムラは減少する傾向にありますが、完全に排除できるわけではありません。
手打ちであっても、熟練した医師であれば均一な仕上がりが可能です。
逆に経験の浅い施術者では、薬剤の偏りによって凹凸が目立つリスクがあります。
患者自身の肌状態や体質も大きく関与します。
敏感肌の人やアレルギー体質の人は、通常よりも炎症や腫れが出やすい傾向があります。
状態 | 正常反応 | 異常・医療ミスの可能性 |
---|---|---|
持続期間 | 2〜3日程度 | 1週間以上経っても改善しない |
見た目 | 細かい隆起が均一にある | 一部だけが大きく盛り上がっている |
その他症状 | 軽い赤み、違和感程度 | 強い痛み、熱感、膿のような分泌物など |
水光注射後のボコボコが「正常な範囲」なのか、「異常」あるいは「失敗」なのかを判断するためには、症状の経過を注意深く観察する必要があります。
基本的に、施術後の凹凸は当日から数日で落ち着くのが一般的です。
通常のダウンタイムは2〜3日程度、長くても1週間〜10日で改善していきます。
1週間以上経ってもボコボコが消えない、赤みや痛み、熱感が続くといった症状がある場合は注意が必要です。これらの症状は、薬剤の過剰反応や感染の兆候である可能性があります。