- 日本形成外科学会 認定専門医
- 日本美容外科学会(JSAPS) 正会員
- 2016年 スキンリファインクリニック吉祥寺院院長 勤務
- 2021年 東京美容外科 銀座院院長 勤務
- 2024年 GLAMRULE CLINIC 銀座院 院長
モティバのインプラントは、豊富なサイズと形状バリエーションで多くの方に支持されています。その中でも「mini」と「demi」は、見た目や装着感において異なる特徴を持つ代表的なタイプです。
本記事では、両者の高さや印象の違いを比較しながら、体型や仕上がりイメージに応じた選び方を詳しく解説します。どちらが自分に合っているか迷っている方は、選択の参考にしてください。
モティバのインプラントには複数の高さが設定されており、「mini」と「demi」はその代表的なバリエーションです。
「mini」はシリーズ中でも最も高さが低いタイプであり、バストラインに自然な丸みを与えることを目的としています。
一方、「demi」は「mini」よりやや高さがあり、より立体的でグラマラスな印象を目指す設計です。
この違いは、見た目の印象だけでなく、装着時の体感や仕上がりにも影響します。高さがあるほどインプラントが皮膚表面に近くなりやすいため、皮膚の張りや動きにも影響を及ぼす可能性があります。よって、皮膚の柔らかさや乳腺の厚みを事前に評価することが重要です。
特徴 | mini | demi |
---|---|---|
高さ | 最も低い | やや高め |
印象 | 自然で控えめ | グラマラスで立体感あり |
向いている人 | ナチュラル志向・初めての方 | ボリュームアップ希望・目立たせたい方 |
皮膚への負担 | 少なめ | やや強め |
「mini」は控えめな高さにより、術後の見た目も非常に自然で、あまり豊胸を強調したくない方に適しています。服の上からのシルエットも柔らかく、いわゆる“ばれにくい”仕上がりを求める方に向いています。
一方「demi」は高さがある分、デコルテからバストトップにかけてのラインがはっきりと出やすく、より印象的なバストを目指したい方に向いています。ただし、過度に高さを追求すると、不自然さや皮膚への負担が懸念されるため、体格や皮膚の状態に応じた慎重な選定が求められます。
体脂肪が少なく、胸部の皮膚や乳腺が薄い方は、「mini」+「Ultrima」の組み合わせが理想的です。「Ultrima」とは、柔らかく自然な動きを実現するジェル素材の名称で、術後の触感や動きのナチュラルさを重視する際に選ばれます。
ただし、痩せ型の方では皮膚の厚みが不足する場合が多く、インプラントの“しわ”や輪郭が浮き出やすくなる傾向があります。
このため、インプラントサイズは控えめに設定し、定期的な経過観察が必要です。痛みや違和感が出た場合には、除去を前提とした再評価が望ましいです。
ある程度の皮下脂肪と乳腺組織がある方には、選択肢の幅が広がります。ナチュラルな印象を保ちたい方には「mini」、ややボリューム感を出したい方には「demi」+「Ultrima」の選択が適しています。
この体型ではインプラントの輪郭が目立ちにくいため、仕上がりに対する自由度が高くなります。ただし、体重の変動や授乳などによる乳腺の変化には注意が必要です。形の崩れや左右差が気になる場合は、再評価と再施術を検討するべきです。
明確にボリュームアップを希望する方には、「demi」+「Ultrima」の組み合わせが最適です。デコルテに高さを出しつつ、自然な柔らかさも確保できます。「Ultrima」による柔軟性が形状を保ちつつ、皮膚への圧迫感を和らげる働きをします。
ただし、グラマラスな仕上がりを優先しすぎると、インプラントによる張り感が強く出すぎたり、経年的な皮膚の伸びによる変形リスクも高まります。数年単位での経過観察と、異常時の除去・交換を前提とした考え方が必要です。
初めて豊胸手術を検討する方や、あまり主張しすぎない仕上がりを望む方には、「mini」からスタートすることが適切です。皮膚や乳腺への負担が少なく、変化も穏やかで、心理的な受容にもつながりやすい特徴があります。
サイズ選びは、医師による採寸と立体シミュレーションをもとに行うべきです。術後に違和感や痛みが生じた場合は、速やかに再診を受けることが望まれます。そのうえで、除去が必要なケースでは、迷わず適切な対応をとるべきです。