- 日本形成外科学会 認定専門医
- 日本美容外科学会(JSAPS) 正会員
- 2016年 スキンリファインクリニック吉祥寺院院長 勤務
- 2021年 東京美容外科 銀座院院長 勤務
- 2024年 GLAMRULE CLINIC 銀座院 院長
肌の自己再生力を引き出す美容注射として注目されているリジュラン。
その中でも代表的なリジュランヒーラーとの違いについて、気になっている方も多いのではないでしょうか?
両者は同じシリーズに属しながらも、成分の配合や作用の強さ、適応部位、さらには費用やダウンタイムの点で異なる特徴を持っています。
本記事では、リジュランとリジュランヒーラーの効果・成分・費用・リスクの違いを解説。
リジュランシリーズは、韓国発の肌再生治療として注目されており、主成分にはポリヌクレオチド(PN)と呼ばれるサーモン由来の成分が配合されています。
特にリジュランヒーラーは、このPNを高濃度で含む代表的な製剤であり、肌の自己修復力を高める再生効果が特徴です。
リジュランはシリーズ全体を指す名称で、リジュランヒーラーはその中でも標準的な再生タイプです。
他に、目元専用のリジュランi、凹みやニキビ跡に特化したリジュランS、ヒアルロン酸配合のリジュランHBなどが存在します。
リジュランヒーラーは特に真皮層への浸透と線維芽細胞の活性化に優れており、肌質そのものの改善に高い効果を発揮します。
リジュランヒーラーは再生能力の高さで知られていますが、他の派生タイプと比較するとそれぞれに明確な違いがあります。
たとえば、リジュランHBはヒアルロン酸と麻酔成分が含まれており、痛みの軽減や保湿力の向上に優れています。
また、リジュランiは皮膚が薄くデリケートな目元専用で、より柔らかい質感が特徴です。
一方、リジュランSは粘度が高く、皮膚のへこみや瘢痕の修復に適しています。
以下は各タイプの特徴を比較した表です。
タイプ | 主な特徴 | 適応部位 |
---|---|---|
リジュランヒーラー | 再生力が高く、真皮層をターゲット | 顔全体、首など |
リジュランHB | ヒアルロン酸配合、保湿・痛み軽減 | 顔全体 |
リジュランi | 柔らかく、目元などデリケートな部位に対応 | 目元 |
リジュランS | 粘度が高く、ニキビ跡や瘢痕の修復に効果 | 頬、額、ニキビ跡部位 |
リジュランおよびリジュランヒーラーは、肌本来の再生能力を引き出すことを目的とした注入治療であり、特にヒーラーは肌の弾力改善や小ジワの軽減に優れた効果を示します。
肌質の改善、毛穴の引き締め、キメの整い、ハリ感の向上など、総合的なエイジングケアが可能です。
効果の発現には個人差があるものの、一般的には3〜4週間ごとに3〜4回の施術を1クールとし、その後は定期的なメンテナンスを推奨されるケースが多くあります。
初回から肌のツヤやなめらかさの変化を実感する方も少なくありません。
効果の持続期間はおおよそ半年から1年程度で、肌の状態や年齢、生活習慣によって異なります。
継続的に施術を受けることで、より長期的な肌質改善が期待できます。
リジュランシリーズの費用は施術部位や注入量、使用する製剤の種類によって異なります。
一般的にリジュランヒーラーは1回あたり5〜7万円前後が相場で、顔全体の施術を想定した価格帯となります。
一方で、リジュランHBやiなどは、注入範囲が狭かったり成分構成が異なるため、多少価格に差が出ることがあります。
製剤タイプ | 施術範囲 | 価格帯(1回) |
---|---|---|
リジュランヒーラー | 顔全体 | 約50,000〜70,000円 |
リジュランHB | 顔全体 | 約60,000〜80,000円 |
リジュランi | 目元など狭小部位 | 約30,000〜50,000円 |
リジュランS | 頬・額など | 約40,000〜60,000円 |
費用対効果の観点では、肌全体のエイジングケアを目的とする場合、リジュランヒーラーが最もバランスが良い選択肢となることが多いです。
リジュランヒーラーはPN濃度が高いため、注入時のチクチク感や腫れを感じやすいという特性があります。
特に手打ちでの施術では注入部位が膨らむことがあり、施術後数時間から1日程度の赤みや腫れが発生することもあります。
一方で、リジュランHBには麻酔成分が含まれており、施術中の痛みを軽減する効果があります。
ダウンタイムの程度は製剤の種類や注入方法により異なりますが、いずれも翌日からはメイクが可能なケースが多く、日常生活への影響は比較的少ないとされています。
また、リジュランiなどは注入量が少なく、部位も限られているため、ダウンタイムがさらに軽く済む傾向にあります。
どのタイプのリジュラン製剤を使用する場合でも、サーモン由来成分にアレルギーがある方は注意が必要です。
特に魚介類に強いアレルギーがある場合は、事前に医師との相談を必ず行いましょう。
また、製剤の品質や注入技術もリスク管理において重要な要素です。
純度の低い製剤を使用した場合、腫れやしこりが発生する可能性があり、注入の深さや角度が適切でない場合も凹凸や色ムラなどのトラブルにつながります。
さらに、妊娠中や授乳中、出血傾向のある方、皮膚疾患が進行している場合など、適応外のケースも存在します。
施術前には、必ず医師による診断と説明を受け、リスクを理解したうえで治療を進めることが大切です。