- 日本形成外科学会 認定専門医
- 日本美容外科学会(JSAPS) 正会員
- 2016年 スキンリファインクリニック吉祥寺院院長 勤務
- 2021年 東京美容外科 銀座院院長 勤務
- 2024年 GLAMRULE CLINIC 銀座院 院長

自然なバストアップが叶うことで人気の脂肪豊胸は近年、美容医療大国である韓国での施術を検討する方が増えています。
この記事では、韓国の脂肪豊胸の相場から、術式・オプション別の費用、渡航費を含めたトータルコスト、そして日本との費用比較まで詳しく解説します。
現在、脂肪豊胸を検討している方で気になることがあれば、まずは当院のLINE無料相談からお気軽にご相談ください。形成外科専門医が直接回答いたします。

韓国における脂肪豊胸の一般的な基本相場は、おおよそ300万ウォン~600万ウォン程度です。
ここで注意したいのが円安と両替・決済手数料の影響です。一昔前は100円=約1000ウォン(0を1つ取るだけ)という計算が一般的でしたが、現在は為替レートが変動しており、単純計算では実際の請求額とズレが生じます。
相場を日本円で計算する際は、ネット上の為替レートの数字よりも、実質的に3〜5%ほど多めにお金がかかると見積もって予算を組んでおくのが大切です。
韓国のクリニックが提示する費用には、手術に必要なすべての工程が含まれているとは限りません。脂肪豊胸は大きく分けて、脂肪を採取する、採取した脂肪を不純物と分ける(精製)、バストへ注入するという3つの工程があり、それぞれに費用が発生します。
クリニックによっては、採取や注入の基本技術料のみを安く提示し、麻酔代や特殊な精製費用をオプションとして後から加算するケースも少なくありません。
そのため、表面的な価格だけでなく、どこまでの処置が含まれているのか基本料金の内訳を事前に把握しておくことが、予算オーバーを防ぐ鍵となります。
以下の表は、各工程における費用の内訳と、追加費用になりやすい項目の目安をまとめた表です。
| 項目 | 内容 | 基本料金への包含 | 追加費用の目安 |
| 脂肪採取(吸引) | 太もも・お腹など1部位からの吸引 | ほぼ含まれる | 複数部位の場合:約5.5万〜11万円/部位 |
| 精製プロセス | 採取した脂肪から不純物を分離 | 標準的な遠心分離は含まれる | 特殊機器(CRF等)使用は別料金 |
| 胸への注入技術 | ドクターによるバストへの注入 | 含まれる | 医師指名料:約5.5万〜22万円 |
| 麻酔代 | 睡眠麻酔・全身麻酔 | クリニックにより異なる | 含まれない場合:約2万〜5万円 |
脂肪豊胸の相場を最も大きく左右するのが、採取した脂肪をどのように処理して注入するかという術式の違いです。脂肪の精製方法によって、バストへの定着率やしこりなどのリスクが大きく変わります。
安価な術式は初期費用を抑えられますが、定着率が低く複数回の手術が必要になることもあります。一方で、高額な術式は1回で高い効果を期待できるため、長期的なコストパフォーマンスに優れている場合があります。
ご自身の予算と希望するバストの仕上がりに合わせて、最適な術式を選ぶことが大切です。
| 術式・オプション | 定着率の目安 | 特徴・メリット | 韓国での相場(円換算) |
| 通常の脂肪注入 | 30〜40% | 最も安価。簡易的な遠心分離のみ。 | 約33万〜44万円 |
| ピュアグラフト | 50〜60% | 特殊フィルターで微細な不純物を除去。コスパ良。 | 約44万〜55万円 |
| コンデンスリッチ(CRF) | 70%前後 | 加重遠心分離で高密度の健康な脂肪のみ抽出。 | 約60万〜88万円 |
| 幹細胞培養・添加 | 80%〜 | 上記の術式に幹細胞を追加し、定着率を最大化。 | オプション単体:約22万〜44万円 |
| 二次注入(2回目) | – | 初回とセット契約で割引になるケースが多い。 | 約11万〜22万円 |
遠心分離機で簡易的に不純物を分離し、注入する従来のベーシックな術式です。定着率は30〜40%程度とやや低めですが、特別な機器を使用しないため最も費用が安く抑えられます。
相場は300万〜400万ウォン(約33万〜44万円)程度です。とにかく費用を最小限に抑えたい方や、わずかなサイズアップ・形を整える程度で十分という方に選ばれる傾向があります。
特殊な2層構造のフィルターを用いて、通常の遠心分離では取りきれない微細な不純物(死活細胞や油分など)を丁寧に濾過して取り除く術式です。
通常の脂肪注入よりも不純物が少なくなるため、定着率が50〜60%程度に上がり、しこりのリスクも軽減されます。
韓国での相場は400万〜500万ウォン(約44万〜55万円)程度です。価格と効果のバランスが良く、コストパフォーマンスに優れているため、韓国でも非常に人気の高いスタンダードな術式となっています。
採取した脂肪を専用の機器(ウェイトフィルター)で加重遠心分離にかけ、老化した弱い細胞を徹底的に排除し、健康で密度の高い脂肪(コンデンスリッチファット)だけを抽出する高度な術式です。
定着率が70%前後と非常に高く、しこりのリスクも極めて低いのが特徴です。
韓国での相場は550万〜800万ウォン(約60万〜88万円)程度と脂肪豊胸の中では高額な部類に入りますが、日本で同じ施術を受けるよりも数十万円単位で安価に最上位クラスの施術が受けられます。
ご自身の脂肪細胞から幹細胞(様々な細胞に変化し、組織を再生する能力を持つ細胞)を抽出し、それを注入する脂肪に添加することで、バストへの血流を促し定着率を劇的に高める(80%以上)強力なオプションです。
細胞の抽出や培養には専門の設備と技術が必要なため非常に高額になり、オプション単体で200万〜400万ウォン(約22万〜44万円)程度が基本の術式相場に上乗せされます。
予算に余裕があり、どうしても1度の施術で最大限のサイズアップと定着を実現したい方向けのプレミアムな選択肢です。
脂肪豊胸は、1回の手術で皮膚が伸びる限界があるため、一度に大量に注入すると血流が行き渡らず、しこりや壊死の原因になります。そのため、2カップ以上の確実なサイズアップを希望する場合は、数ヶ月空けて2回目の注入(二次注入)を行うのが安全で効果的です。
韓国のクリニックでは、初回のカウンセリング時に二次注入セットとして申し込むことで、大幅な割引が適用されるケースが多く存在します。
初回採取時に余分に脂肪を取って冷凍保存しておく場合や、再度少量の吸引を行う場合などクリニックによって方針は異なりますが、2回目は100万〜200万ウォン(約11万〜22万円)程度で受けられることが多く、トータルで見ると安い傾向にあります。
韓国で手術を受ける場合、クリニックに支払う手術費用だけを用意すれば良いわけではありません。現地への渡航費や滞在費といった見えないコストもあらかじめ計算しておく必要があります。
脂肪豊胸の場合、手術翌日の消毒や、数日後の抜糸、ダウンタイム中の経過観察を含めると、最低でも3〜5泊程度の滞在が一般的です。
また、術後の生活をサポートする圧迫着や処方薬、スムーズなコミュニケーションのための通訳費用なども積み重なると、意外な出費となることがあります。
| 項目 | 費用の目安 | 備考 |
| 航空券(往復) | 約3万〜6万円 | LCC利用時・季節により変動 |
| 宿泊滞在費(3〜5泊) | 約3万〜7万円 | 1泊1万〜1.5万円程度で計算 |
| 交通・食費・雑費 | 約2万〜5万円 | 1日5,000円〜1万円程度 |
| 処方薬・圧迫着 | 約1.3万〜2.5万円 | 薬:約3,000円 / 圧迫着:約1万〜2万円 |
| 医療通訳 | 0円〜約3万円 | 専属通訳がいるクリニックは無料の場合が多い |
日本各地から韓国(主に仁川や金浦空港)までは、LCC(格安航空会社)を早めに予約すれば往復3万〜6万円程度に抑えることが可能です。ただし、大型連休や観光シーズンは価格が高騰するため注意が必要です。
宿泊については、脂肪吸引をした部位(太ももなど)に筋肉痛のような強い痛みが出るため、なるべくクリニックから近く、移動に負担のかからないホテルを選ぶことが大切されます。
江南エリアの清潔で安全なビジネスホテルであれば、1泊1万〜1.5万円程度が相場で、3〜5泊すると3万〜7万円程度かかります。
空港から市内への移動や、ホテルからクリニックへの通院にかかる交通費(タクシーや地下鉄)、および滞在中の食費を含めて、1日あたり5,000円〜1万円程度、総額2万〜5万円を見ておくと安心です。
また、韓国のクリニックでは術後の回復を早めるために、インディバなどの高周波管理(腫れや内出血を引かせるケア)を提供していることがあります。
これがサービスとして含まれている場合もありますが、別料金の場合は1回につき数千円〜1万円程度かかることもあります。
美容医療のような専門的で繊細な要望を伝える場において、韓国語のニュアンスを正確に伝える通訳は必須です。
日本人患者の受け入れ実績が豊富な大手クリニックなどでは、専属の日本人スタッフや医療通訳が常駐しており、無料でカウンセリングから手術までサポートしてくれるケースがほとんどです。
一方、現地の韓国人向けメインのローカルクリニックで外部のフリーランス医療通訳を自分で手配する場合は、半日のアテンドで1.5万〜3万円程度の費用が別途発生します。
脂肪吸引をした部位は、術後に内出血や腫れ、水分の貯留を防ぐために、専用の圧迫着(ガードルやボレロなど)で一定期間しっかり固定する必要があります。また、感染症予防のための抗生物質や痛み止めなどの内服薬も必須です。
これらは多くの場合、クリニックの基本料金には含まれておらず、術後に提携の薬局やクリニック窓口で別途購入することになります。処方薬で約3,000〜5,000円、圧迫着で約1万〜2万円程度の出費となるため、あらかじめ現金を用意しておきましょう。
渡航費などの出費がある一方で、韓国ならではの嬉しい制度もあります。韓国では、外国人観光客が美容医療を受けた場合、支払った付加価値税(VAT・10%)の一部が返還されるタックスリファンド(事後免税)制度が利用できます。
クリニックで還付の手続き書類をもらい、帰国時に空港の専用キオスクなどで手続きを行うことで、支払った手術費用の約7〜8%が戻ってきます。
例えば50万円の手術をした場合、約3.5万〜4万円が返ってくる計算になり、これにより実質的な手術費用や渡航費の負担を大きく軽減することが可能です。
しかし、脂肪豊胸をするクリニックがタックスリファンド加盟店である必要があります。

日本と韓国の手術費用を比較する際、単にクリニックの基本料金だけを見比べるのは不十分です。これまで解説してきた麻酔代や薬代、さらには韓国への渡航費・宿泊費をすべて含めた「トータルコスト」で比較して初めて、どちらが本当にお得なのかが見えてきます。
また、韓国ならではのメリットとして、前述したタックスリファンドを利用することで実質負担額が下がります。これらすべての要素を加味した、日本と韓国の総額費用の比較目安を見てみましょう。
ここでは、最も比較されることの多い標準的な脂肪豊胸(ピュアグラフトやコンデンスリッチ等の中〜上位術式)の総額目安を算出しています。
| 項目 | 韓国での相場(トータル) | 日本での相場(トータル) |
| 手術費用(基本+精製) | 約40万〜80万円 | 約80万〜150万円 |
| 麻酔・薬・圧迫着など | 約2万〜5万円 | 約5万〜10万円 |
| 渡航・宿泊・滞在費 | 約6万〜15万円 | (遠方の場合のみ交通費) |
| タックスリファンド(割引) | マイナス 約3万〜6万円 | なし |
| トータルコスト目安 | 約45万〜94万円 | 約85万〜160万円 |
表から分かる通り、飛行機代やホテル代といった渡航費を全額自費で支払ったとしても、韓国で施術を受ける方がトータルコストは数十万円単位で安くなるケースが一般的です。
ソウルの江南エリアを中心に、韓国には数え切れないほどの美容外科クリニックが密集しています。
そのため、他院よりも安く価格設定にしなければ患者を獲得できないという市場原理が強く働き、結果として日本の数分の一の利益率でも、高品質な施術が低価格で提供されているのが現状です。
韓国は国を挙げて外国人患者の誘致(医療ツーリズム)を強力に推進しており、免税制度や多言語対応などのインフラが国主導で整えられています。
また、国内の美容医療の需要が莫大であるため、最新の脂肪精製機器や使い捨ての医療消耗品などが大量に流通しています。流通量が多いことでクリニック側の機器仕入れコストや運用コストが大幅に下がっていることも、患者に提供する相場が安く保たれている大きな要因です。
SNSやホームページで極端に安い広告価格を提示しているクリニックの中には、脂肪豊胸に必須となる全身麻酔代(または睡眠麻酔代)や、術前の血液検査・エコー検査代が含まれていないケースがあります。
現地に到着してカウンセリングを受けてから、それらの必須項目が高額な追加費用として請求され、結局日本の相場と変わらなくなってしまったというトラブルも散見されます。
提示された相場に麻酔代、検査代、薬代など、どこからどこまでが含まれているのかを事前にクリニック側へ確認してください。
脂肪豊胸は、どんなに名医が手術を行っても、術後にしこりができたり、感染症を引き起こすリスクが完全にゼロになるわけではありません。
韓国で手術を受けた後、日本に帰国してから胸に違和感やトラブルが発生した場合の対応は、クリニックによって大きく異なります。
万が一の際に再渡航が必要になったり、提携する日本のクリニックで無料で診てもらえる保証制度が用意されていたりする手厚いクリニックは、基本の相場が少し高くなる傾向にあります。
しかし、言葉や距離の壁がある海外での手術において、安全性と術後の安心感を考慮すれば、この保証にかかる費用は決して無駄なコストではありません。安さだけでなく、アフターケアの充実度も相場の一部として捉え、総合的に判断することが大切です。