豊胸シリコンバッグが破損した時の症状と除去のタイミング

豊胸シリコンバッグが破損した時の症状と除去のタイミング

豊胸術の一環としてシリコンバッグを挿入する施術が一般化していますが、その一方で術後10年を経過したあたりから「バッグが破損しているのでは?」と不安を抱える方が増えています。

破損とは、シリコンバッグの外膜に亀裂や穴が生じ、内部の内容物が漏れ出す状態のことです。この状態が進行すると、見た目の変化だけでなく、炎症や感染、しこりの形成など深刻な合併症につながる可能性があります。

本記事では、シリコンバッグ破損の初期症状、進行による合併症、そして破損が疑われた場合の検査・除去対応までを段階的に解説します。

目次

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シリコンバッグ破損の初期症状と兆候

見た目が変化(しぼみ・左右差・くぼみ)

シリコンバッグ破損とは、バッグ素材が亀裂したり内容物が漏出した状態のことです。

その結果、片側のバストが急にしぼんだように感じることがあります。左右差が生じたり、皮膚表面がへこんで見える場合は、まぎれもなく破損の初期兆候です。

これらの視覚的な変化があった場合、軽微でもすぐに画像検査(エコーやMRI)を受けるべきです。見た目の異常は破損の初期症状である可能性があるため、安静に待つのではなく、適切な診断が必要です。

触ったときに違和感がある

しこり・硬結・ごつごつ感

触感の違和感とは、手で触れたときにしこりや硬さが感じられる状態のことです。

内部で内容物が漏出すると、異物性肉芽腫「シリコノーマ」が形成されることがあります。被膜拘縮とは、体がバッグを包む膜が厚く硬くなり締め付ける現象で、硬結やごつごつ感を生じさせます。

こうした触感異常を感じたときは、検査後に除去または早期交換を検討すべきです。

痛み、腫れ、赤みなど炎症兆候

破損によって周囲組織に炎症が広がると、痛みや赤み、腫れが現れることがあります。

これらは自然に改善することはまれで、放置すると感染症に進展するリスクがあります。

感染とは、細菌がバッグ周囲に定着することで炎症が悪化する状態で、最終的にはバッグの除去が必要です。痛みや発熱、局所の熱感がある場合は、基本的に除去すべきです。

感覚に異常がある

冷たさ・しびれ・知覚異常

シリコンバッグの破損に伴い、血流障害や神経への刺激が起こることで、「胸が冷たい」「しびれる」「ピリピリする」などの症状が出ることがあります。これらの感覚異常はシリコンバッグ破損の重大な兆候であり、自己判断せずに専門的な検査を受けるべきです。

豊胸バッグの破損が進行した時の合併症

炎症から感染症へ

破損が放置され炎症が継続すると、細菌感染のリスクが高まります。

感染とは、異物であるバッグ周囲に細菌が入り込んで起こる状態です。

症状としては急な腫脹や熱感、痛み、発熱などがあり、抗生物質による治療だけでは改善が難しい場合があります。そのため感染を伴う場合は、バッグの除去が必要です。

シリコノーマ(異物性肉芽腫)が形成される

シリコノーマとは、漏れたシリコンが周囲組織で異物反応を引き起こし、しこりや硬結になる状態です。慢性的なしこりとして触れ、放置すると硬さや形状の変化が進行します。シリコノーマが形成された時点では、除去が必要になることが多くあります。

被膜拘縮・リップリングの悪化と形態変化

被膜拘縮とは、バッグを包む膜が硬く収縮することで形状変化や痛みをもたらす状態です。

また、リップリングとはバッグの縁の波打ちや折れが皮膚に浮き出す現象です。これらが進行すると見た目や触感の異常が明らかになり、除去または交換によって治療すべきです。

破損が疑われた場合の対応と除去のタイミング

医療機関(クリニック)での検査・診断の流れ

破損が疑われる場合には、まず乳腺用エコー検査やMRI検査による確認が必要です。

エコー検査とは、超音波を用いて内部構造を可視化する非侵襲的な検査のことです。

MRI検査とは、磁気共鳴を利用して高精度に内部構造を評価する方法です。これらにより、シリコンバッグの破損の有無や内容物の漏出範囲、被膜の状態を正確に診断し、適切な対応を判断することが求められます。

除去・抜去の判断基準と施術方法

除去とは、シリコンバッグを体内から取り出すことです。破損・疼痛・炎症・シリコノーマ・被膜拘縮などがある場合は、除去すべきです。バッグ除去は以前の切開部位から行うことが多いですが、必要に応じて切開線を広げたり別部位に加えることがあります。

特に感染や破損がある場合は、被膜内の洗浄や漏出物の除去も併せて行う必要があります。場合によっては、同時にバッグの交換や脂肪注入併用など治療法を検討することができます。

除去後の選択肢(再挿入・脂肪注入・放置など)

バッグ除去後、再挿入とは新しいシリコンバッグを挿入する方法です。

脂肪注入とは、自身の脂肪を採取してバストへ注入する方法で、自然な触感が得られます。どちらを選ぶかは、被膜拘縮の有無や感染処置後の状態、希望する形態などによります。

放置の場合は、バストが小さくなる可能性があるため、形態維持を希望する場合は再構築の選択肢を検討すべきです。特に感染や拘縮を伴う場合は、脂肪注入への切り替えも有効な代替手段となり得ます。

グラムルールクリニックでは他院で施したシリコンバッグの抜去や入れ替えも行っています。カウンセリングは無料ですので、お気軽のご相談ください。

医師紹介
藤林万里子院長
藤林 万里子
(GLAMRULE CLINIC GINZA 院長)
東京美容外科銀座院の院長として、多くの患者様の悩みに寄り添ってきた経験を活かし、銀座にグラムルールクリニックを新たに設立。
「女性による女性のためのクリニック」をコンセプトにしながら安全性と自然な仕上がりができる豊胸施術を専門に美容医療を提供しています。
豊胸施術を始めとする美容整形に関するお悩みがありましたら気兼ねなくLINEからご相談ください。
主な資格
  • 日本形成外科学会 認定専門医
  • 日本美容外科学会(JSAPS) 正会員
経歴
  • 2016年 スキンリファインクリニック吉祥寺院院長 勤務
  • 2021年 東京美容外科 銀座院院長 勤務
  • 2024年 GLAMRULE CLINIC 銀座院 院長

GLAMRULE CLINIC GINZA-グラムルールクリニック銀座-

                   

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