- 日本形成外科学会 認定専門医
- 日本美容外科学会(JSAPS) 正会員
- 2016年 スキンリファインクリニック吉祥寺院院長 勤務
- 2021年 東京美容外科 銀座院院長 勤務
- 2024年 GLAMRULE CLINIC 銀座院 院長
ヒアルロン酸を使った豊胸は、メスを使わず短時間でバストアップが叶う方法として注目されています。
しかし、実際にかかる費用や施術の持続性、安全性については、あまり知られていない部分も多くあります。相場を知らずに契約してしまうと、予想以上の出費や追加施術に悩まされるケースも。
本記事では、ヒアルロン酸豊胸の費用相場や総額の内訳をわかりやすく解説するとともに、当院がこの施術を推奨しない理由や、知っておくべきリスクについてもお伝えします。
ヒアルロン酸豊胸の費用は、注入する量によって大きく変わります。
一般的な相場は1ccあたり約2,000円~8,000円程度です。
価格差は、使用するヒアルロン酸の種類や品質、持続期間、施術を行う医師の経験や技術料によって生じます。品質の高い製剤ほど吸収されにくく、仕上がりの自然さや持続性が期待できますが、その分単価も高くなる傾向があります。
ヒアルロン酸は、片胸で約100cc程度の注入が1カップアップの目安とされています。両胸で1カップアップを目指す場合、200cc前後の注入が必要です。この場合、総額は約40万円〜160万円が一般的な範囲です。より大きなサイズアップを希望する場合は、さらに費用が上乗せされます。
提示される料金が施術代のみの場合、麻酔代や血液検査代が別途必要となることがあります。
特に全身麻酔を使用する場合は、局所麻酔よりも高額になりがちです。カウンセリング時には、表示価格に何が含まれているかを必ず確認しましょう。
施術後の腫れやしこり対策のための薬、マッサージ方法の指導、保証制度の有無も重要な確認ポイントです。
これらが費用に含まれていない場合、追加で数千円〜数万円の出費が発生することがあります。
相場より大幅に安い料金が提示されている場合、注入量が少なかったり、低品質のヒアルロン酸が使われている可能性があります。
また、施術後に追加費用が発生するケースもあるため、契約前に総額を必ず確認することが重要です。
ヒアルロン酸は体内で徐々に分解・吸収されるため、豊胸効果は永久的ではありません。
持続期間は製剤の種類や体質にもよりますが、数か月〜2年程度が一般的です。
そのため、形やサイズを維持するためには定期的な再施術が必要になり、結果的に長期的な総費用が高額になる傾向があります。
ヒアルロン酸が体内で均一に吸収されず、一部が硬く残ることで「しこり」が発生することがあります。
これが原因で胸の表面に凹凸ができ、見た目や触感に違和感が生じる場合があります。場合によっては、しこり除去のための追加手術が必要になることもあります。
施術時に左右で注入量や位置がわずかに異なると、時間の経過とともに胸の大きさや形に差が出やすくなります。特にヒアルロン酸は吸収速度にも個人差があるため、施術直後は均一でも数か月後に左右差が目立つケースがあります。
欧米や一部の国では、ヒアルロン酸による豊胸は安全性や合併症のリスクを理由に禁止されている地域があります。これは、将来的な乳がん検診の際に画像診断へ影響を与える可能性や、感染・しこりなどの合併症リスクが指摘されているためです。こうした国際的な規制状況からも、安全面での懸念は無視できません。